千葉で有料老人ホームを探すなら住宅型有料老人ホームかサ高住ってほんと?

千葉県は高度成長期に団塊の世代が流入して人口が増え、そのため今までは比較的高齢者率が低かったのですが、団塊の世代が高齢になるにつれて急速に高齢化が進んでいます。また団塊の世代を受け入れる側だった都市部と送り出す側だった非都市部で人口動態が違い、まさに日本の縮図というべき県です。

高齢者の増える千葉県

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千葉県は今までは比較的高齢者の少ない県でした。千葉県の高齢化率は25.9%で、全国の都道府県の中で8番目位に低いものでした。しかし、高齢者人口の増加率は全国で2番目に高く、全国平均(26.6%)との差は年々縮まっています。2035年には千葉県の高齢化率は全国平均を上回ると考えられています。
なぜこのような人口動態になるかというと、千葉県は昭和40年から昭和50年にかけて人口が急増したからです。その時代の人口増加の主役は団塊の世代で、そのため全ての団塊の世代が後期高齢者になる2025年には高齢化率が30%を超え、2035年には高齢化率が33.5%となり、3人に一人が高齢者となります。
したがって、千葉県の老人ホームについて考える時は、今までは比較的高齢者が少なったけど、これから急激に増えていくという大きな流れを前提として考えていく必要があります。

高齢者向け施設の現状

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高齢者、特に要介護の高齢者に対する施設は公営民営を含めていろいろなものがありますが、もっとも基本的なものは公営(正確にはほとんどの場合社会福祉法人が運営)の特別養護老人ホームになります。
千葉県は全国平均と比べると特別養護老人ホームが大幅に少ないという状況にあり、特別養護老人ホームの入所待機者数も2014年で1.9万人と高い水準になっています。
さらにいうと千葉県は、東葛や千葉市などの都市部と夷隅や安房などの非都市部では、同じ県でありながら社会経済体制も人口動態も大きく違います。昭和40年から昭和50年にかけて団塊の世代が増えたのは都市部であり、非都市部はその頃にその世代を送り出した側になります。県を単位として平均を取ると人口の多い都市部の傾向が出てしまいますが、詳細に見る時は、千葉県のこの二面性を考える必要があります。

特別養護老人ホームでいうと非都市部では県平均を上回って整備されています。これは非都市部では高齢化がもう起こってしまったからだといえます。2015年段階での高齢化率は安房ですでに39.1%となっています。それに対して千葉市では24.9%です。
この人口動態は前から分かっていたことなので、その現実に合わせて特別養護老人ホームなどを整備していった結果が今だというようにはいえます。
「今後高齢化は急激に進むが特別養護老人ホームの施設数は足りない」というのは千葉県全体の傾向ではありますが、特に都市部ではこの傾向が顕著だというようにいえます。
そのため、都市部では有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの民間の高齢者福祉施設の建設が盛んで、高齢者福祉や介護サービスに配慮したタイプの住宅(下記表の「その他」に当たるところ)も近年盛んになっています。
これは千葉県都市部だけの状況というよりも、東京都も神奈川県も埼玉県も愛知県も大阪府も同じであり、介護保険導入後20年かけてこのような状況に持ってきたというべきでしょう。

高齢者福祉施設

  • 特別養護老人ホーム 24,819戸
  • 介護老人保健施設 15,213戸
  • 介護療養型医療施設 1,261戸
  • 認知症高齢者グループホーム 6,561戸
  • 有料老人ホーム 24,595戸
  • 軽費老人ホーム 4,161戸
  • 養護老人ホーム 1,376戸

その他

  • サービス付き高齢者向け住宅 9,211戸
  • シルバーハウジング 140戸
  • 高齢者向け優良賃貸住宅 72戸

(2017年現在。単位は1戸=1人とした上で戸に合わせる。)

地域包括ケアの推進

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全体としては急激な高齢化が進行するけれども、都市部と非都市部で社会の違うという二面性が千葉県の特徴です。そのため千葉県では県下を9つの圏域に分け、圏域ごとの地域課題に対応するという方針を取っています。その時の地域社会づくりの指針としては「地域包括ケア」という考え方が取られています。地域包括ケアとは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援サービスが地域の中で一体的に提供される仕組みのことです。

分かりにくい概念ではないのですが、いかにも役所的な表現なので、背景となる社会状況認識を押さえておいたほうが分かりやすいでしょう。

「高齢者が住み慣れた地域で」

「住み慣れた家で」ではないことに注意が必要です。介護を誰が担うのかというのは社会政策上の論議となりますが、現実的に家庭の中で老人介護を全て行うのは無理ですし、公的な施設が100%担うというのも財政的にも無理があります。そのため今ある資源やこれから作る資源を連携させていかなければならないというようになります。それが可能な物理的・地理的な区分が上述の圏域ということになります。

「自分らしい暮らし」

2035年に全員が後期高齢者となる団塊の世代というのは、もはやすでに伝統的な村社会や伝統的な家庭からは切り離された存在であるということです。価値観も家族構成も生活スタイルも経済状況も類型化できず、一人ごとにさまざまです。
施設というものは何でもそうですが、人間の生活を類型化して単純化することによって維持できているところがあります。特別養護老人ホームなどの典型的な老人ホームで食事時間や入浴時間や就寝時間が決まっているということもそうですし、よく揶揄的に言われる「レクレーションで年寄りが『むすんでひらいて』を歌わされている」というのもそうです。これは病院でも学校でも同じことでしょう。しかしこういったことがだんだん通じなくなっていきます。

住まい・医療・介護・予防・生活支援サービスが一体的に提供される

否定的な言い方をすれば、高齢者福祉とは、縦割り行政と泥縄式対応の歴史でした。法律も用語も金銭的なことも手続きもとにかく複雑で、重複しており、嫌がらせではないかと思うほどに入り組んでいます。
しかしこれは公平に見れば、悪意や無策の結果ではなくて、戦後から高度経済成長、そしてバブル崩壊から今に至る歴史の流れの急激さと人類史上最速の高齢化の進展という歴史的経緯の中で、10年ごとに基本政策が変わっていき、それに合わせて「住宅」も「医療」も「介護」も「保健」も「福祉」も全ての関連する現場が、今手元にあるものをなんとかしてきた歴史と結果であるというべきでしょう。

千葉県の注目の高齢者福祉施設

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急激な高齢化の進展と特別養護老人ホームの不足に対して地域包括ケアシステムで対応するというのが千葉県の方針ということになりますが、この流れの中で注目される施設に、住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅があります。この2つは千葉県の都市部において施設数が増加傾向にあります。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、主に民間企業が運営している、食事、洗濯、清掃などの生活支援サービスのついた高齢者施設で、入居者が要介護になった場合は訪問介護などの外部の在宅サービス事業所のスタッフが対応します。
老人ホームの典型例である特別養護老人ホームは、公的な介護施設で安価かつ一定以上の介護の水準が保たれていますが、重度の要介護者を対象としており、入所の条件が厳しく、サービス内容は画一的となりがちですが、住宅型有料老人ホームは、軽度の要介護者が対象で、入所の条件がゆるく、サービス内容は施設によってさまざまであるという違いがあります。
施設によってサービスの内容が違い、例えば施設の豪華さにセールスポイントを置いているところもあれば、価格のお手頃さに力を入れているところもあります。
有料老人ホームの約3割がこの住宅型有料老人ホームであると言われます。

サービス付き高齢者向け住宅

高齢者だからという理由で契約できなかったり更新できなくすることを「高齢者住まい法」で禁じ、かつ、バリアフリー等に対応し、看護や介護の有資格スタッフが昼間常駐している賃貸住宅です。
施設のスタッフが介護サービスを提供するのではなく、外部の介護サービスを入居者一人ひとりが個別に契約して受けるようになっています。